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為替ヘッジが首を絞める「大学ファンド」の投資眼

東洋経済オンライン
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    (株)TOASU特別研究員(経済評論家・コンサルタント)

    10兆円のファンドで3000億円の利益を上げるとしたら利回りは3%。政策金利がマイナスに据え置かれ1年物国債の利回りはマイナス圏、10年物国債の上限を日銀が0.5%に据え置いて40年物国債ですら利回り1.5%が精々の円ベースで3%のリターンを上げ続けることなど、そもそも不可能じゃないのかな… 
    中長期的な運用利回りはリスクフリーの国債より社債が高い、約定で元本と利息が決まっている社債より株式が高いというのが普通ですが、日経平均株価が過去のピークから30年を経て未だにそれを超えられないことでもわかる通り、株式市場のリターンと雖もリスクフリー資産の利回りを極端に超えることは無い筈です。
    世界全体が生み出す価値(≒GDP)な年間3~4%成長していますので、日本以外の国を見渡せば、長期国債の利回りが3%を超え、株価がそれ以上の勢いで伸びている国は多々あります。為替ヘッジをせずにそうした資産を買えば短期的に3%を超えるリターンを得ることは出来ますが、当然、大きく損をすることも有り得ます。円ベースのリターンを得る上で、これは一種の“ギャンブル”です。
    日本の10年物国債が0.5%で米国の10年物国債が3.0%の時、米国債を買って為替ヘッジをすると、金利は年率2.5%日本国債を上回りますが、為替予約で年率2.5%損して、円ベースの利回りが0.5%になるのは普遍的な原則です(⇒金利の高い通貨の先物予約相場は金利差だけ安くなる、つまりインタレストパリティ―は常に成り立っている)。日本の潜在成長率が極めて低く長期金利も極めて低い中、円ベースで3%の利回りを中長期的に上げ続けることなど殆ど不可能であることが分かります。しかも大学ファンドの大部分は利払いを伴う財投資金で運用に伴う人件費や手数料もかかるのです。
    「ハーバード大学の基金の収益率は、2020年度に7.3%、2021年度に33.6%だったが、金融市場の低迷で2022年度はマイナス1.8%と大きく落ち込んでいる」とありますが、潜在成長率が高く国債金利も高い米ドルベースの長期的な運用利回りと円ベースの長期的な運用利回りを同列で語るのは無理な話です。
    大学ファンドの運用者は3%のリターンを上げ続けることは可能と見ていらっしゃるようなので部外者がとやかくコメントすべきところではないですが、私は無理な要求だろうと感じます f(^^;


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    高千穂大学 教授・国際金融論

    世界最大の機関投資家である日本のGPIFの2022年度の運用成績をみますと、運用資産196兆5926億円(前年度末)に対し、収益額2兆9536億円(年率1.5%)を叩き出しています。ただ、内訳をみますと配当・クーポン収入によるインカムゲインで3兆7003億円を稼いだ一方、売買益などのキャピタルゲインでは7467億円の損失です。昨年は秋頃まで、債券安(インフレ・金利上昇)と株安が並走する運用担当者にとっては稀にみる受難の年でしたから、この結果は当然で、寧ろこれまでに積み上げたポートフォリオから3兆円を上回るインカムゲインを得た点がさすがです。一方の大学ファンドはまだ運用を始めて間もなく、ポートの構築途上にあります。その初年度でいきなり先の受難の年にあたりましたから、そこでの成績に注文をつけるのはあまり建設的とは言えません。投資は打ち出の小槌でも何でもありませんから、当然リスクはあります。それでも預金にお金を放置したまま、インフレの中で現金の目減りをただみているだけ、というよりいいでしょう。尚、為替ヘッジコストについては、「手数料」という言葉が繰り返し出てきますが、現在為替ヘッジコストが高いのは、手数料が上がったのではなく、偏に内外の短期金利差が拡大した為です。為替ヘッジの実態ですが、生保の場合、外債に対しては4~6割の比率で為替ヘッジを付していました。銀行の場合、基本的に為替リスクは取りませんから、ヘッジ比率はさらに高くなります。ただし、ヘッジコストが高騰した現状では、そもそも外債投資自体が敬遠されています。一方、外株に対しては、ハイリスクハイリターンと割り切って、為替リスクも許容する(即ち、オープン=為替未ヘッジ)場合が多い傾向にあります。ヘッジ比率は、ヘッジコストや為替相場付きや相場観、許容できるリスク、投資資金の性格などに応じ、ケースバイケースとなります。一概に低ければいい、高ければ悪いというものではありません。


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    NoguchiArts&Contemporary 代表

    米ドル為替ヘッジコストを3ヶ月物OISの日米短期金利で算出すると先週末時点で5.39%もあります。内田先生もコメントされているとおり手数料との記述は間違いですね。あと債権もバンクローンなどではなくBondであれば債券になります。


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