パリの日本人建築についに対面、安藤忠雄とSANAAに思わずブラボー! 日本の建築家“ツートップ”が手掛けた美術館と百貨店を誇りに感じた
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注目のコメント
どちらも春に行きました。特にパリは新築案件がほぼなく改築ですが、日本人というより、世界を代表する建築家が斬新な作品を街の真ん中に作ってくれるのは幸福です。
安藤忠雄のブルス・ド・コメルスのシリンダーは見事。円形の吹き抜けホールにコンクリの筒をドカンと置くだけでシリンダーの内側が展示ホール、外側が回遊ギャラリーと区分けて展示空間を定義し、外周にとりついた螺旋階段と空中回廊が各フロアを繋ぐ動線を提供している。
この筒一つだけでこの建物を美術館として利用する枠組みを決めてしまっているのです。ホントすごい。
またこのシリンダーは建物の構造物としてではなく独立したオブジェとして認識されるギリギリの大きさで、シリンダーの三階に上ると19世紀建築の中に打ちっぱなしコンクリの巨大な筒が鎮座する、新旧の組み合わせの面白さが楽しめます。
サマリテーヌは、アールヌーボーとアールデコの装飾が共存するポンヌフ棟の建物は確かに見事。時代的にも「建物の中のエッフェル塔」といった感じで、階段やガラス屋根はもちろん各フロアを支えるスラブなど建物内のフロアを構成する構造物は鉄骨製。それらは建物内のそこかしこに剥き出しで、しかも意匠が施されているので見て回るのが実に楽しい。
ただSANAA設計のリヴォリ棟と店内のお店に関しては、突き詰めると結局はLVMHなんだよなぁ。要するに映えるけど、どこにでもある。会社で「空港の免税店と大差なかったよ」とオープンを見に行った感想を述べたら女性の同僚にすごく嫌な顔をされましたが(笑)建築の知識はあまりありませんが、美しいものですね。シリンダーは影までも見惚れてしまう。
リアルに体感するのももちろんですが、デジタルと合わせてのストーリーテリングのような映像もTikTok だったかいずれかの建築物と、でした。
まるで幽玄を見るように面白かったです。