2023/7/16

【真理】給与や待遇より「働きやすい職場」に必要なもの

NewsPicks編集部
公共交通機関ではたどりつけない長野県の山の上に、年間3万人以上が来店する、パンと日用品の店「わざわざ」
移動販売からスタートしたのち、口コミでブレイク。オープンから14年を経た現在では、オンライン販売や他業態も含めて年商3億円を超えるビジネスに成長している。
このサクセスストーリーの立役者が、同店の創業者である平田はる香さん。4月に出版された著書『山の上のパン屋に人が集まる理由』(サイボウズ式ブックス)も大きな反響を呼んでいる。
「今週の1冊」後編では、引き続き平田さんをゲストに、「わざわざ」が発信する健やかな生活のあり方を考えていこう。
INDEX
  • 次々と「働き方改革」に挑戦
  • 知識にも「ベーシックインカム」を
  • 「わざわざ」面倒なことをする

次々と「働き方改革」に挑戦

──平田さんは「わざわざ」を通じて、人がより「健やか」に生きるとはどういうことかを問い続けてこられました。いま、多くの人が「健やかに働く」方法を模索しています。平田さんにとって、「働きやすい職場」とはどのような職場でしょうか?
平田 働き方については、なかば社会実験のようにさまざまな取り組みを行ってきました。
一時期は、人事評価を廃止して全員一律の給与システムを取り入れていたこともあります。つまり「社内ベーシックインカム」ですね。
また、正社員より給与の少ないアルバイトの人が、「自由」というメリットをより享受できるように、シフト制を廃止して「自由出勤制」にしました。このシステムはいまも続いていて、とても好評です。