2023/7/11

【激白】半導体王だった男の過激すぎる中国原論

NewsPicks 副編集長
台湾にロバート・ツァオ(曹興誠)という男がいる。
半導体大手、UMCの創業メンバーかつ経営トップだった人物だ。
半導体産業において台湾は、米国や日本、韓国に対して後発としてスタートした。
それが今、産業の最前線を走るシリコン・アイランドとなっている。
この台湾の半導体産業のいしずえを作った立役者の1人が、ツァオ氏である。
かつてツァオ氏はTSMC創業者のモリス・チャン氏とともに、「半導体産業の2つの太陽」と並び称された。そんな大物経営者である。
そんな彼が近年、違った文脈で注目を集めている。
親中派と理解されていた彼が突如として、猛烈な中国批判を始めたからだ。
あまつさえ巨額の私費を投じ、中国の脅威に対抗する民間防衛の仕組みを支援するとまで言うのである。
半導体ビジネスを通じて、中国共産党の高官とも往来があった彼だからこそ、中国の真の姿を知っている……ということなのか?
何とも気になって仕方がない元半導体王を、台北の彼のオフィスで直撃した。
INDEX
  • TSMCの決定的な違いはこれだ
  • 創造性は独裁政権下では発揮されない
  • 「啓蒙思想なき中国の弱さ」
  • 台湾侵攻は「米国次第」
  • 総統選に向けて起こっていること
  • 「これは年老いた者の責任だ」