[サンフランシスコ 3日 ロイター] - 韓国のサムスン電子傘下のサムスンディスプレイは6月28日、アップルの「iPhone」などのディスプレーに関する5件の特許を侵害しているとして、中国同業の京東方科技集団(BOE)を相手取り、米テキサス州で訴訟を起こした。

サムスンディスプレイは、BOEが供給する有機発光ダイオード(OLED)ディスプレーが自社の特許を侵害しているとし、損害賠償を請求。特許侵害が疑われるディスプレーの輸入と販売の差し止め命令も求めている。

アップルは、最新のiPhone14を含むモバイル機器の一部にOLEDディスプレーを採用している。市場調査会社オムディアによると、OLEDディスプレー市場はサムスンディスプレイが独占しており、BOEは昨年、韓国のLGディスプレイを抜いてシェア第2位になり、その差を縮めている。

サムスンディスプレイは昨年12月、モバイル機器の交換用ディスプレーとしてOLEDディスプレーを販売している多くの企業が特許を侵害しているとして、米国国際貿易委員会(ITC)に提訴。ITCは調査を開始した。

サムスンとアップルは、コメント要請に応じていない。