トヨタやMUFG除外の忖度なき東証新指数、海外マネーに期待と懸念
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全米株のVTIの構成銘柄数は3,871に対して、S&P500はその名の通り500銘柄。TOPIXは2,169あり、今回のJPX150というのは、S&P500と比べるには、少し絞りすぎの印象。
ただ、VTIとS&P500には、大きな成績の違いはない、と言いますし、TOPIXと既存のJPX400にも大きな成績の差がないとのことから、今回の指数はどんな位置付けか気になるところ。
ROEやPBRの高い企業ということから、記事の通り、グロース株が多く入るということであれば、NASDAQ100のような指数になるのか…。
もともと、日経225もNASDAQと動きは似ていると言われているので、これからスタンダードな指数になっていくかは不明です。
注目のコメント
株価指数に組み込まれるかどうかによる企業への影響は、下記のファイナンス論文が有名です。海外研究者も注目する指数効果。指数JPX日経400創設時は、指数に漏れることの恥の効果により、企業はレピュテーションを上げるために株主還元ラッシュを引き起こしたと。
ただし、あの時も一過性の株主還元で終わった企業も多数ありました。今回はどう出るのか?
しばらくは、還元期待で株価も外国人投資家を支えに強い動きになるのかな?!
ちなみに、この論文はファイナンス分野世界トップ3に入る学術雑誌なので、頑健性チェックは信頼できると
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0304405X19301783?casa_token=tIxpy-Y-VHQAAAAA:WwX7jWIDyaoDIRk0iBe18AGQsPWI2N5QBhr3gwXZIZLod-rqsynke4mfkz10dskZVmc7FTXxlc1u数字は誰がみても同じですからね。
PBRは日々刻々と変わるわけで、この時代だれでもすぐにわかる。
ポイントはリバランスはいつか?というところ。
当期のPBR及び二期(当期・一期前)のPBRの平均値がいずれも1倍を超える銘柄をPBR基準適格銘柄と呼ぶそうで、
リバランスは毎年8月だけど今年はリバランスしないとのこと。
https://www.jpx.co.jp/corporate/news/news-releases/0060/20230526-01.html
パッシブの指標としてはそもそも時価総額トップ500からピックしてるし、使いやすいものの、バリューでアクティブ投資する時には、あえてこの銘柄に入ってない、今後入っていきそうな銘柄を個別ピックするというのがむしろワークしそうだなと思いました。東証株価指数と日経平均とを比べると、市場の時価総額を反映するのでCAPMといった理論に馴染み、市場の全容が知れるのが東証株価指数のメリットでした。日本を代表する大企業をPBRが低いといった理由で省いたら、銘柄を選定して運用する投資信託の運用成果と変わらぬことになり、プライム市場を代表する指数とは言えません。それならプライム市場の在り方そのものを変えるべきじゃないのかな・・・ 些か釈然としないものを感じないでもありません f(^^;