[29日 ロイター] - 中国で設立されたファッション通販サイト運営会社SHEIN(シーイン、希音)がこのほど、ニューヨーク市場での新規株式公開(IPO)を米証券取引委員会(SEC)に非公開で申請した。事情に詳しい関係者が明らかにした。

シーインは今年3月に20億ドルの資金を調達した際、企業価値を600億ドル超と評価された。関係者の話では、同社は今年末までに上場する可能性がある。

IPOが実現すれば、シーインは米国に上場する中国企業としては、配車大手ディディ・グローバルが2021年にニューヨーク市場に上場して以降で、評価額が最大となる見通しだ。

シーインの広報担当者は電子メールで、同社は「これらの臆測を否定する」と伝えた。

シーインの上場は、超党派の米議員団に反対されている。議員団はSECに対し、同社が新疆ウイグル自治区で強制労働を利用していないことを確認するまではIPOを認めないよう働きかけている。

シーインの創設者は1年余り前、本社を中国東部の南京市からシンガポールに移した。これにより同社は、中国で新たに施行された厳しい海外上場規則の適用を免れることができた。