(ブルームバーグ): 独立系のベンチャーキャピタル、フューチャーベンチャーキャピタル(FVC)は13日、京都市内で定時株主総会を開き、株主側提案の取締役7人全員の選任を承認した。同日夜に同社が正式発表した。会社側が提案した金武偉代表取締役を含めた取締役2人の選任議案は否決され、経営陣が交代した。

企業トップが2年連続で株主提案によって交代するという、異例ずくめの総会となった。金氏は株主が提案した取締役候補7人のうち1人でも選任されれば自身は辞任すると表明していた。

同社の経営を巡っては、筆頭株主の不動産会社、DSG1(名古屋市)が「現経営陣は合理的な意思決定ができていない」などと主張し、独自に取締役選任案を提出。会社側は金氏を含む2人の取締役(3人の監査等委員取締役を含まない)の再任を求めており、株主提案には反対を表明していた。

FVCが総会後に開催した取締役会で、DSG1執行役員の伊藤洋一氏が新社長に就任した。

金氏はもともとFVCの個人株主。昨年6月の定時総会で自身が出した株主提案が可決され、会社のトップに就任していた。FVCは東証スタンダード市場の上場企業。ブルームバーグのデータによると、DSG1の持ち株比率は22.02%。

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(13日夜の会社発表を受けて記事を更新します)

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