2023/6/8

【社長激白】なぜ、わが社に「1兆円買収」が必要だったのか

NewsPicks 編集部 記者
「1兆円買収」で、大改革を進める日本企業がある。
2023年1月、昭和電工と昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)が統合して誕生した、レゾナック・ホールディングス(レゾナックHD)だ。
再編が進まない日本にあって、1兆円のリスクを取って、業界再編を仕掛けたのがレゾナック(旧昭和電工)だった。
いい技術を持ちながら、成長事業に乏しかった昭和電工は、日立化成買収で「半導体」という有望な出口(成長事業)を獲得した。
そして、買収を機に「総合化学」から「半導体企業」へと大きくカジを切った。
現在、半導体材料メーカーとして国内3位に浮上。従来の半導体から、今話題のパワー半導体まで、レゾナックは重要なポジションを担っている。
だが、今は構造改革の真っただ中。半導体不況の波にも飲まれ、苦しい状況になっている。
レゾナックHD発足時の会見で、「自分が創業者という気持ちで、ここにいる」と思いを語った高橋秀仁社長。
レゾナック・ホールディングスの発足会見。左から、福島正人執行役員CTO、髙橋秀仁社長CEO、眞岡朋光常務執行役員CSO
レゾナックの改革は、日本のものづくり産業を占う上でも重要な意味を持つ。
ものづくり企業の大改革の現状を、高橋社長に直撃した。