マクロン仏大統領、NATO東京事務所に反対 FT報道
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マクロン大統領、一時期のメルケル首相に被ります。
フランスがアメリカの目の上のたん瘤であることは、西側諸国内のバランス調整のためには有益ではありますが、今の状況で対中国を念頭に、アンチなのは憂慮します。
注目のコメント
FT紙の記事を読むと、マクロン大統領の発言が紹介されています。
先週のカンファレンスにおいて、マクロン大統領が北大西洋という地理的な防衛範囲を拡大すべきでない、その範囲を超えるようなことをすれば、我々は重大な過ちを犯すことになるだろうと発言したと。(Macron said Nato should not expand its reach beyond the north Atlantic and added: “If . . . we push Nato to enlarge the spectrum and the geography, we will make a big mistake.)
NATOが欧州以外の地域で活動を行った例は過去にも存在します。ソマリア沖での海賊対策、アフガニスタンやイラクの治安部隊への訓練や支援などです。
とはいえ、仏としては、中国との経済的関係を守りつつ、米中対立とは一定の距離を取りたいとの考えが強くあるのかと想像します。このような立場は、米にとっては、そうであれば露のウクライナ侵攻を含め、欧州の安全保障は仏や欧州諸国が責任をもって対応すべきとの考えに傾きます。
現実には中国から露への武器供与問題に示されるように、欧州の安全保障と中国を完全には切り離すことはできません。露への制裁や中国へのメッセージ含め、米欧の協調やその他関係国との連携があって対応できているのが現実です。
NATOが南シナ海を含めインド太平洋の地域紛争に直接介入することは現時点では考えられません。他方、政治的には上記背景もあり、日本との戦略的連携を強化していく方向に進んでいます。
そのような中、フランスは欧州が最優先すべき利益を主張しながら、対中関係を通じた経済利益やNATO同盟諸国内での影響力を図ろうとしているように見えます。