【勃発】中国とオーストラリアの「リチウム戦争」が凄まじい
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リチウムはオーストラリアやチリで採れますが(そして中国は産出量世界第3位)、リチウムイオン電池をつくるのにはリチウムだけではなくニッケルやコバルトも必要です。
インドネシアやフィリピンで採れるニッケルも中国企業が押さえているシェアが圧倒的に大きいですが、コンゴ民主共和国やロシアで採れるコバルトはほどんど中国が押さえています。
オーストラリアが、コスト度外視でリチウムの精製をしたとしても、リチウムイオン電池の主要生産国にはなれません。
原材料を圧倒的に確保しているのは中国だけで、生産コストからいっても中国で全部つくってしまう方が競争力があります。
EVまで中国でつくってしまうほうがコスト面では合理的だし、実際、その製品は世界的な競争力があります。
オーストラリアは、精製前のリチウムを大量に中国に買ってもらう国、ということで、それなりに恵まれた国ではあります。
オーストラリアがリチウムイオン電池生産国として中国に取って代わるなら、オーストラリア単独では無理ですが、日本企業であれ米国企業であれ、残念ながらオーストラリアに手を貸しても中国に替わるリチウムイオン生産地にはなりえません。人材や設備の問題もありますが、コバルトを中国が押さえている時点で無理です。今、英語メディアでは「鉱物」の記事が真っ盛りです。
再エネやEVに必要なリチウムやコバルト、銅などのミネラルが、生産や精製などどこかのプロセスで「中国」に依拠しまくっているケースが非常に多いからです。
今回は、EVの電池などの超重要鉱物リチウムの最大生産国であるオーストラリアがいかに中国依存を脱却しようとしているかについて。
脱炭素やグリーンという言葉ではなかなか見えない、裏側の資源競争は実はめちゃめちゃ動きが激しく、日本にとっても重要です。リチウムをめぐる中国と豪州、中国と西側と言ってもいいかもしれませんが、その激しい資源戦争の様子が分かりやすく解説されています。ここまで市場を中国に独占されている状態からの巻き返しは容易ではないと思いますが、今後の動向に注目したいと思います。これからこの種のニュースを追ううえで大変参考になる記事でした。