赤井厚雄
株式会社ナウキャスト取締役会長
・2023年05月03日
1日で550億円の預金が流入し、日々残高が積み上がっているアップルの普通預金サービスの預け入れ限度額は一人当たり25万ドル。これはFDICの預金保険カバー上限です。ファーストリパブリックやSVBなどの「イノベーティブだと言われた銀行」が、引っかかったトラップを彼らはしっかりくぐり抜ける賢さを備えているということです。「経験豊富な」既存の銀行が、新規参入のテック系プレイヤーより優れたリスクマネジメントをしている、というのが作り話であることがよくわかる事例です。アップルは、圧倒的なブランド力とFDICの信用力で上限25万ドルの普通預金をほぼ無限に集める可能性があります。突如としてJPモルガンですら脅威を感じる「新しい金融プレイヤー」が生まれたということだと、受け止めるべきでしょう。
藤井あゆみ
このBloombergの記事は、米国でインフレに対応してFRBがこの1年の間に金利を急上昇させた余波として、金融機関の間で預金の争奪戦が起きている！という記事です。
日本にいると、日銀の金融緩和政策が長らく続き、預金金利はずっと低く張り付いたままなので、なかなか個人として実感が湧いてきません。でも、SVBやFRCの経営破綻や、アメリカの人々の間では金融機関や金融商品をめぐって新しい動きが起きていて、もしかしたら数年後の私たちも同じような状況に直面しているかもしれません。
いろいろ考えさせられる、必見の記事です！
佐藤元則
NCB Lab. 代表
・2023年05月03日
米銀大手の普通預金金利は0.01%。Appleが最近スタートしたバンキングサービスは4.15%。PayPalのSavingsも4.15%。その差は大きい。

預金は金利の高い方に流れるのが普通ですが、今は、メガバンクの預金が増えている。人々は、SVBやSignature、First RepublicなどRegional Bankの相次ぐ破綻で、金利より安全性を求めているようです。

FDICの保険がかかっていれば、その範囲まで高金利のところに預けておけばいいと思うのですが、金融不安がそれだけ強いということでしょう。