ムスリム観光、広がる岐阜 習慣尊重で20億人市場に的
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注目のコメント
ムスリムが全世界に20億人いるにしても「ムスリム20億人市場」などというものはありません。
「キリスト教徒24億人市場」とか「仏教徒5億人市場」というのが、意味がないのと同じです。
キリスト教徒は、米国にもブラジルにもナイジェリアにもフィリピンにもいますが、それらの人たちが単一市場を形成している訳でもなければ、所得が同じ訳でも、言語が同じ訳でも、消費の傾向が同じ訳でもない、というのは、さすがにわかるでしょう。
日本人の大多数は、ムスリムのことを知らなさすぎるので、「ムスリム20億人市場」などという出鱈目が、何か実質があることのように思わされてしまうのです。
個別にインドネシア語対応したりする方が、まだ効果があります。
マレーシアとインドネシアからの観光客が全員ムスリムな訳でもありません。
キリスト教徒はマレーシアだと人口の6%、インドネシアだと11%程度、
仏教徒はマレーシアだと人口の16%、インドネシアだと1%程度です。
しかし、彼らは両国でも所得の高い層で、その多くは華人です。
マレーシアとインドネシアから日本へ来る観光客の何割か、おそらく半分くらいはムスリムではない、と考えていいでしょう。
これも、日本人の大多数がマレーシアやインドネシアの基礎的なことを知らないから、両国を「ムスリム市場」であるとコンサルやコンサルまがいに思い込まされてしまう、ということが起きてしまいます。先にコメントしている塩崎先生のおっしゃる通りです。多くのインバウンド関係者は相手国や市場のことを知らなさ過ぎます。ムスリム対応に関しては怪しい認証コンサルタントも見かけるようになりました。飲食店ならばよく分からないハラール認証を取得するよりも「イスラム教徒の従業員がいます」と言った方が余程信用されると思います。
観光地として訪日外国人旅行者を受け入れるのならば、ムスリムだけでなく誰に対してもフレンドリーであってもらいたいです。マレーシア人とインドネシア人が皆イスラム教徒のような書き方をされるのは心外です(私の職場はほぼ全員マレーシア人ですがイスラム教徒は1人もいません。インドネシアは3割がイスラム教「以外」)が、日本に行くとほぼすべて日本語表記だし何が入っているかもわからないので、せめて「No pork 」くらいは書いてあげればいいのにな、と思うことはよくあります。その意味で、よい取組みだと思います。
(もっとも、東南アジアのイスラム教徒の中には「日本ではお酒を飲んでも豚肉を食べてもよい、だって何書いてあるかわからないもん」というゆるめ信者もいるので必要悪かもしれません…)