クラウドワークスが新たな一手。フリーランス・副業人材サービスの業界再編が始まる?
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プロティアンキャリアが推奨される中、複業マッチング市場の拡大は歓迎すべき流れです。私も複数のサービスに跨り利用していますが、案件の質や量が高いものは指折りしかなく、今後集約化すると思われます。
複業者にとっては良い環境になってきた一方で、複業者を雇用する企業や受け入れる企業がもつ課題については、現在の複業サービスで解決できていません。
①【本業の企業】
制度設計が追いついておらず、未だに就業規則に複業禁止を規定。本当は育成制度の1つとして整理したいが、「情報漏洩リスク・社員の健康管理コスト・組合からの声」を恐れて、外の複業ではなく社内複業(ダブルワーク)や出向を推奨。
②【受け入れ先の企業】
ちゃんとスキルや知識がある人が来るのか不安。短期契約で拘束時間も少ないためインプットしたことが徒労に終わる可能性が高い(教える側もコストがかかる)。そのため用意できる案件が成果報酬ベースのものが多く、複業マッチングサービスに出す案件はテレアポ営業が多くなる傾向。
この①,②を解消するサービスがあれば、複業市場の拡大速度は格段に上がると思います。
ちなみに②については、相互複業受け入れ実験を実施した企業によって、「複業人材を最大限活かしきれなかったという課題はありつつ幅広い企業の知見を得られることで、ナレッジ共有には繋がった」と一定の効果が出ています。
https://co-consortium.persol-career.co.jp/assets/img/article/article_20220927_dl.pdf国内最大規模のクラウドソーシングサービスを運営するクラウドワークス。2014年の上場以降、6年間で6件のM&Aを実施し多角的な経営戦略を展開していますが、今回のシューマツワーカーの買収は、グループシナジーを活用し、企業価値を向上した後にIPOする「スイングバイIPO」を見込んでのことだと想像できます。さらに、一部VCも株主として残り、共にIPOを目指すという、ユニークなタイプの「スイングバイIPO」と言えそうです。資本政策はどんどん複雑化していっているので、CFOに求められるスキルも変わってきそうですね。
6年間で6件のM&Aを実施しているクラウドワークスの勢いがすごい!
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