中国、ロケット残骸落下警告=台湾周辺、空と海に禁止区域設定―官房長官「日本EEZ上空含む」
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中国の福建海事局、台湾側は交通部航港局がそれぞれ航行警報を出しています。
福建海事局:
https://www.msa.gov.cn/msacncms_wap/pages/content.do?articleId=309445F9-B0BA-48A5-8F57-E2ECE600402D&channelId=7B084057-6038-4570-A0FB-44E9204C4B1D
交通部航港局:
https://www.motcmpb.gov.tw/Information/Detail/794d0013-b1b9-48d6-ad4f-9037dc6e950e?SiteId=1&NodeId=483
中国側はロケットの残骸が落下する可能性があることを理由にしていますが、台湾側は航行警報発出の理由を明示していません。
あくまでも中国側の発表に基づくもので、真偽の確認ができないとのスタンスなのでしょう。
注目のコメント
ロケットの残骸もそうですが、肝心の衛星とやらの追跡も同じく重要かと。宇宙状況把握(Space Situational Awareness)という枠組みで日本だと山口にできたディープスペースレーダー含む3箇所にレーダーがあります(JAXA管轄のものに限る)。
もぬけの殻のロケットの行く末も安全保障上大事ですが、あくまで輸送機です。本丸の衛星の用途や性能をなんとかして把握せねばならないと思います。特に中国は衛星の情報をあまり公開しないので、如何なる用途でも把握する必要性は高いです。
最近、Maxar社がH-ⅡAロケットの部品を写真で捉えたというニュースがありました。
https://twitter.com/cosmic_penguin/status/1644291100008644613?s=46&t=I7Hh7JgzZ15hXZOncfWbBw
外観を撮影して状況把握できるのは性能や稼働状況推定につながるので国内でもその様なサービスが開発,活用されるなどの進められたらいいなと思います。(国内企業だと合同会社尽星とか?)現行のSSAシステムはJAXAや富士通・NECが開発してますが、これはまた別の話ですね。本件についてのNOTAM(航空情報)が先ほど台北飛行情報区から発表されました。中国によるNOTAMの発行依頼を受け、台湾当局がNOTAMを発行し対応したものとなります。
内容は日本時間で16日の午前10:30から10:57まで、台湾の北、尖閣諸島の西あたりに該当する四角形の空域をブロックするというものです。またこれに関連して航空路上に位置することから迂回経路の設定や、交通流制御を実施する旨の関連するNOTAMも発行されました。
昨年8月の軍事演習の際には台湾当局がNOTAMを発行するのではなく、北京当局から他国の担当空域に対して強引に飛行制限区域を設けるという、まるで戦争状態のような対応をしていましたが、今回は名目である「ロケット発射による落下物危険区域」の慣例的な対応に揃えた格好となっています。
(ロケットやミサイルの試験の為に他国の当局の担当空域に影響がある場合には、その所管の当局にNOTAM発行依頼をしています。例えば韓国が南にロケットを打ち上げる際には、日本とフィリピンの当局と調整し、落下物の危険区域もできるだけ航空路を避けて設定するようになっています)
こうした対応からも、中国としては台湾に圧力をかけつつ、さらなる批判を招きかねない国際的な実害は最小限にするということを狙っているものとみられます。