2023/4/13

【実話】「牛のフン」で無限に走れるトラクター登場

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INDEX
  • エネルギー源は「牛75頭」
  • 「どこにでもある」メタンを活用
  • 魔法の工場「合成繊維ドーム」
  • 牛乳や肉より「牛糞」が儲かる
  • 農場の内部ですべてが完結

エネルギー源は「牛75頭」

イングランド南西部の岬の先端にあるトレナンス・ファーム。ロンドンまでは6時間、ケルト海までは蹴った土塊が届くほどの距離である。
ここは、オーナーであるケビンとケイトのホア夫妻が、牛120頭の搾乳を1日2回、いまも手作業で行う酪農場だ。
一方で、ホア夫妻は最先端の気候テクノロジーにも取り組んでいる。
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で、‟ドク”ことブラウン博士が、空飛ぶスポーツカー「デロリアン」に燃料として大量のゴミを詰め込んで発車させるシーンを覚えているだろうか。
トレナンス・ファームで行われていることも原理は変わらない。
ここは、メタンガス(有機物の分解によって自然発生する汚染度の高い副産物)のみを燃料とするトラクターが稼働している、世界でも数少ない場所だ。
(写真:ニューホランド)