2023/4/16
【核心】「欲望vsテクノロジー」の無限ループを考える
米ニューヨーク・タイムズの名物ポッドキャスト「エズラ・クライン・ショー」。ホストのエズラ・クライン記者が、各界の第一人者とビッグイシューについてじっくり語り合う。
今回のゲストは、神経科学者のステファン・ギエネー。テーマは食欲だ。
人類はかつての飢餓を乗り越え、飽食の時代に生きている。
その結果、肥満や生活習慣病を引き起こし、それを薬で解決しようとしている。
人類は自分たちの欲求を満たそうと一生懸命になりすぎて、自らを苦しめる問題を生み出しています。
(ギエネー)
私たちは世界をコントロールすることに関して驚異的な成功を収めましたが、そうした結果、さまざまな問題が生じました。今度はそうした問題をコントロールしなければならず、さらに、そのコントロールによって生じた問題にも対処しなければならないのです。
(クライン)
我々は、欲望の追求の先に生まれた課題を、テクノロジーで解決しようとしている。
本稿では、食欲という人間の根源的な欲求をテーマにしながら、現代社会の問題点を的確に突いている。
人類は、矛盾とどう向き合うべきか。週末にじっくりと考える契機になると幸いだ。
- ①「甘いものは別腹」は正しい
- ②「リバウンド」しやすい理由
- ③「魔法の薬」は信用できる?
- ④「魔法の薬」の副作用
- ⑤課題解決の無限ループ
①「甘いものは別腹」は正しい