【貿易増】ロシアの人民元依存が止まらない
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中国政府がこの戦争で何を実現したいのか、その意図は見えにくい(おそらく中国政府でも明確に定まっていない)ですが、1つ確かなのは、経済的な権益の確率を目指している、ということです。
それは、ロシアとの貿易で利益を得るといったこと以上に、米国に制裁を受けても経済活動を維持できる体制を整備することです。
ドルが基軸通貨で、様々な国際的な規格(たとえばアンドロイドやiOS)、戦略物資(半導体など)を米国に押さえられている以上、中国のGDPは砂上の楼閣です。
米国が、対ロシア、対イラン、対北朝鮮並の経済制裁を中国にかければ、楼閣は崩れ去ります(もちろん、日本だってそんなことをされたら崩れ去りますが)。
中国政府としては、これから米国とその同盟国にさらなる経済制裁をかけられる蓋然性が高い以上、できるだけ早く、できる限りの対策を講じておかねばなりません。
今年2月にも、中国政府はブラジル政府と、貿易決済に人民元を使えるようにする、ということで合意しましたが、ロシアはもちろんとして、ロシアだけでは足りないので、こういった備えをできる限りしておきたいでしょう。
中南米、東南アジア、中東、アフリカの国々と、そういう備えのための交渉が進められています。プーチンが唯一頼りにできるのが中国。中露関係では、自分が主役だと思っていたら大きなまちがい。最終的には中国に主導権を取られるようになる。中国としては隣接する大国を自分の意のままに動かせるようにしたいというしたたかな野望がある。
しかし、いずれにせよ権威主義は長くはつづかない。主導者はいずれ自然の摂理でいなくなる。西側諸国による対ロシア制裁の陰で、中国とロシアの距離がより近づいています。今月20日には習近平氏がロシアを訪問し、プーチン氏を「親愛なる友人」と呼び親密ぶりをアピールしました。
これは単なるアピールでもなく、記事にあるように輸出入の額や外貨準備高を見ても明らかです。
ウクライナ侵攻をはじめ、今後の世界情勢に大きな影響を与える中国とロシア。2カ国の関係を注視していく必要があります。