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岡山大教授、乳がんの論文1本で113か所捏造…「過去に類を見ない悪質さ」

読売新聞
【読売新聞】 岡山大学術研究院医歯薬学域の神谷厚範教授(56)が2019年に国際科学誌で発表した研究論文1本で113か所の 捏造 ( ねつぞう ) があったとする調査結果を、同大学などが24日発表した。神谷教授は不正を否定しているが
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仮に不正を行った教授が研究指導した学生が、捏造されたデータを使って論文を書いていたとすると、関連するすべての論文を流通させてはいけないと査読者や出版元が判断することになり、論文の掲載が取り消され、それが前提となった学位や研究力の評価が修正されることになるため、関与した方々の人生が変わる可能性があります。

研究分野に関わらず研究不正は厳禁ですが、この教授がかかわった研究は生命に関連する分野であり、捏造されたデータに基づく治療方針が採用されると危害は人命に及ぶ危険があります。ただ、この点について実際は、不正があった研究を基にして研究がすすめられた時点で、虚偽の研究成果が明らかになるため、そこまでの問題にはならないとは思います。

この種の不正を働く方は、自身の仮説が正しいものと思い込み、それを裏付ける結果を捏造しているわけですが、仮に正しかったとしても実証で明らかにしていくことを前提とする科学への冒涜であり、誤りであれば同領域の研究者に無駄な労力をさせることにつながり、著しい社会的非効率を招きます。

お金がかかる研究、門下生を多く抱える教授の最も大切な仕事は研究費を獲得することだといわれますが、それよりはるかに大切なことは正しい研究倫理をもち、正しい方法で研究を行うように学生に指導し、正しく学生の成果を評価することです。ただ、それだけでは教室を任される立場は到底得られないことから、特定の学問領域において、この種「捏造」の不正が起こりやすい背景があることは否定できませんが発覚した時点で厳罰が課されることになります。

仮に学生が教授に不正を示唆され、弱い立場上従ってしまったとしても同罪になるため、言いなりにならず不正通報窓口に相談すべきだと思います。