女優で元参院議長の扇千景さんが死去 食道胃接合部がん 89歳
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僕が道路公団民営化を提起した際に、扇千景さんは小泉内閣で国交大臣でした。その後、国交大臣は石原伸晃さんに交代した。
宝塚出身で発声訓練されていたのでしょう、頭のテッペンから音が出るような独特の声音でした。民営化に反対で「民営化には20年かかる」とわけわかんない答弁で僕と衝突しました。
つい数年前、ミッドタウンのスーパーマーケットで蜷川有紀と買い物の最中、毛糸の帽子を目深に被った小柄なおばあさんから、「あら、猪瀬さん!」と懐かしそうに声をかけられた。とてもお元気そうでした。
心よりご冥福をお祈りします。
注目のコメント
初代の国土交通大臣時代に担当記者でした。役所の玄関に掛かる「国土交通省」の毛筆看板は、扇さんが記したもので、横に記名されています。記者からの難しい問いにも、官僚のメモに頼らず、自分の言葉で返そうとしていたのが印象的です。
奄美沖で起きた北朝鮮の工作船事件も大臣として担当し、海底からの船体引きあげまで指揮しました。まだ国籍不明だった段階で工作船への威嚇射撃を認めるなど、腹の座った判断もありました。航空機事故のコクピット内を再現した芝居が下北沢の劇場で上演されると、役所の航空局幹部を引き連れ、人間国宝の夫も同伴で観劇。当時としては斬新でした。お疲れ様でした。日本に「保守党」という政党が存在した事案は少ないが,その数少ない事案にちょうど立ち会ったのがこの扇元議長。
当時,自民党との対等合併を仕掛けて失敗した当時自由党の小沢さんあたりがちょうど小渕政権末期に連立を抜ける際,その連立に「残った」自由党の残党を「保守党」として取りまとめる際に党代表となったのがこの扇元議長である。そして彼らを自民党に吸収合併させることで決着させた。
勿論大臣その他での実績も込みで初の議長となったわけだが,政局的な観点でもこの「残った」判断の意味は,後の自公政権を考えると大きかったように思う。
ただ,ここに緩衝材が無くなった影響は現在,表れているようにも思う。
とはいえ,「保守党」という名称はUK(英国)にもあるように決して適当な名前ではないのだが,日本で「保守党」という党名はそのままいても長続きしなかっただろう。
保守・革新の保守ではなく「権益保守」の保守とみなされると大変なわけで。(これ,当時の「サンデープロジェクト」で田原総一朗さんが実際に質問している項目です。)
また,「保守・革新」の保守である場合,自民党の結党理念と何が違うのか,という説明は苦しいわけで,現実的には吸収される形を取るしかなかったのだろう。
ご冥福をお祈りいたします。
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