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【新分野】太陽と宇宙線から地球の天気の謎を解く

NewsPicks編集部
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  • 国内航空会社 気象予報士

    天気、というよりもこの場合は毎日の天気の積み重ねとして、気候学と分類される研究分野となります。太陽の活動が低下すると寒冷化するということは感覚的に捉えやすい話ではありますが、ではそれがどのようなメカニズムで発生しているのかを明らかにし、また太陽の活動をどのように毎日の天気予報や将来の気候予測に反映するかということはこれから研究を積み上げていかなければならない分野です。

    太陽が極小期の場合に寒冷化するメカニズムは、単に太陽からの放射熱が減少しているというだけではなく、地球側のフィードバックが効くことで、より大きな作用として現れるからではないかと考えられます。フィードバックの黒幕として真っ先に疑わしいのは、例えば雪や雲の面積が増えることで太陽の光を反射してしまうということです。
    太陽活動が低下した結果として宇宙線が地球に入りやすくなり、その結果赤道熱帯域で雲が発生しやすくなっているということは突拍子もないように見えますが大いにありうると感じています。宇宙線や放射線が私たちの生活空間でも飛び交っていることを見た目に確認するために「霧箱」という実験装置を使うことがありますが、それはもともと霧が発生するのに必要な空気中のチリが一切ない環境でどうなるかを確認する実験であったことに由来しています。非常に湿った環境を用意しておくと、霧が発生するのに必要なチリがなくとも宇宙線などが通過した跡に霧が発生するということで、これは地球上のほかの場所で発生してもおかしくないと感じています。

    今後の研究はこうした過程がまず当たっているのかを検証しつつ、物理式ではどのようになるのかも見極めて、実際の気候学モデルに組み込んでどのような結果が出てくるのかを研究することになると思われます。大学院生などもフルに動員して研究したいところですが、他の大学との共同研究という形を取るおつもりかもしれません。


注目のコメント

  • NewsPicks 記者

    太陽の表面で起こる最も激しい現象として「太陽フレア」という爆発現象が知られています。

    太陽フレアは「磁場の星」である太陽から、まさに強い磁場とプラズマが飛び出してくる現象です。

    太陽フレアのあと、地球の北欧やアラスカなどでは鮮やかなオーロラが見られますが、困ったことも起こります。

    太陽の磁場やプラズマが地球に飛んでくると、地球の磁場が揺さぶられて嵐のような状態になるのです。これが「磁気嵐」です。

    磁気嵐は、大停電の原因になったり、地球を周回している人工衛星を壊してしまったりします。

    昨年もスペースXが打ち上げた通信衛星「スターリンク」40基が磁気嵐で機能を停止したことが話題になりました。

    今後、宇宙開発や衛星利用が発展すると、こうした被害はさらに増えてくるでしょう。

    国立極地研究所などが研究を進めていますが、磁気嵐を予測する「宇宙天気予報」という言葉も最近聞かれるようになってきました。

    さて、では今回取り上げた「宇宙気候学」とはいったい何か。

    こちらは磁気嵐というよりも、従来の意味の嵐、つまり日々の天気や気候変動に宇宙が関わっているとする野心的な研究です。

    もし、太陽活動や宇宙放射線のデータを天気予報や気候モデルに組み込むことができるようになれば、近い将来、年単位の長期的な天気予報や、気候変動の予測が可能になっているかもしれません。

    研究の進展に期待したいです。


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    NCB Lab. 代表

    地球が太陽系の影響を受けていることは疑う余地はありません。そしてもっと広く宇宙の影響も。潮の満干は月の影響。それによって、生命体も影響を受けています。

    月よりも大きな太陽の影響は計り知れません。太陽の活動は常に一定ではないことがこのレポートでよくわかります。まるで生命体のように、活発に活動したり、休眠したり。気まぐれではありますが、バイオリズムのようなものはありそうです。

    太陽の活動を制御できたら、地球の温暖化もコントロールできるのですが、それは望めそうもありません。


  • NewsPicks 編集委員 / 科学ジャーナリスト

    「宇宙気候学」という分野があることを今回、初めて知りました。面白いです。美術大学に研究室を構えているというのもユニーク。


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