[東京 6日 ロイター] - 米携帯電話第3位のスプリント<S.N>が減損損失の計上を発表したことについて、親会社のソフトバンク<9984.T>は5日、会計基準の違いにより、同社の決算では減損処理をしないと発表した。

スプリントは同日発表した10─12月期決算(米国会計基準)で、個別資産ごとに減損テストを実施した結果、スプリント商標権などの価値が帳簿価額を下回ったため、21.3億ドル(2568億円)の減損損失を計上すると発表した。

これに対して、ソフトバンクが採用する国際会計基準では、減損テストは個別資産ごとではなく、資産全体で実施。ソフトバンクがそれに基づきテストをしたところ、スプリントの価値は帳簿価額を上回った。

同日夜に実施したカンファレンスコールで君和田和子執行役員は、純資産簿価と株価との比較で、回収できるという判断になったと説明。株価は支配権を考慮し、3割程度上乗せして計算したという。

(志田義寧)