2023/2/21

【直撃】僕は、ロシア兵と戦いながら「起業」を成功させる

NewsPicks 編集部
まもなく開戦1年を迎えるウクライナ戦争。
2月20日にはアメリカのバイデン大統領がキーウを訪れ、改めてウクライナへの兵器の支援を確約した。
しかし、それらの兵器はすべて自動で動く代物ではない。当然、武器を手に取りロシアと戦うのは生身のウクライナ人たちだ。
NewsPicksは今回、前線で戦うウクライナ軍の動員兵の取材に成功した。
男の名は、イヴァン・カウノフ。その経歴は興味深く、これまで、複数のスタートアップを創業してきた生粋の起業家なのだ。
ロシアの全面侵攻が始まった2022年2月は、カウノフが新たなSaaS企業を立ち上げた矢先でもあった。
開戦から間もなく、カウノフは志願兵として激戦地に向かっていた。そして現在は、前線で兵士と経営者という二足のわらじを履いている。
一体なぜ、ビジネスパーソンである彼は自ら戦場へと向かったのか。そして、戦時下の経営とは一体、どんなものなのか。
カウノフに、1年間の戦争で経験したすべてを語ってもらった。
INDEX
  • 滞在中の建物が「吹き飛んだ」
  • 仲間全員を、殴りまくった
  • 「使い捨て」のロシア兵
  • 「会社経営」が、心の支え
  • 戦争は最悪だ。だから、終わらせる

滞在中の建物が「吹き飛んだ」

──あなたはもともと起業家です。なぜウクライナ軍に志願したのですか。
イヴァン 怒りです。