[ベルリン 14日 ロイター] - 米自動車大手フォードは14日、今後3年間で欧州の製品開発と管理部門で3800人を削減すると発表した。コスト上昇への対応に加え、電気自動車(EV)へのシフトに伴いスリム化が必要と指摘した。

独ケルンとアーヘンの拠点で合わせて約2300人、英国で1300人、欧州の他の地域で200人減らすとし、早期希望退職プログラムを通じて実現する方針を示した。

独フォードのトップで欧州のEV乗用車部門の責任者を務めるマーチン・サンダー氏は電話会見で、約3400人のエンジニアを欧州に残すと述べた。

「内燃エンジンから(EVへ)の移行でドライブトレイン(駆動列)は必要な作業がかなり少なくなる」と指摘。「グローバルなプラットフォームがより少なく、必要なエンジニアリングが少ない世界へと移行している。そのために調整が必要だ」と説明した。

EVシフトに関する戦略に変更はないとし、2035年までに欧州でEVを普及させることが目標だと述べた。

独フォルクスワーゲン(VW)のEVプラットフォーム(車台)「MEB」をベースとした欧州で初となるEVの生産を年内にケルン工場で開始すると語った。またフォードの車台を欧州に導入することを検討しており、おそらくバレンシア工場に導入されるとの見通しを示した。