(ブルームバーグ): 香港政府トップの李家超行政長官は中東への初の公式訪問で、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコと傘下部門に香港への二重上場を検討するよう説得したいと考えていると、英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)が報じた。

SCMPが同長官を引用して伝えたところでは、最初の訪問先のサウジでサウジアラムコのトップと会談し、国際金融センターとしての香港の魅力をアピールする予定。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で3年近く孤立状態にあった香港への新たな投資誘致に乗り出す。

同紙によれば、サウジの首都リヤドに到着した李長官は5日、香港は政府系ファンドや企業にとって人気の上場先だと発言。アラムコの事業は「極めて多様で、さまざまな子会社がある」として、「香港への上場を含め、参入を呼び掛ける」計画だと述べたという。同長官は11日までの中東歴訪でアラブ首長国連邦(UAE)も訪れる予定。

アラムコはブルームバーグに対しコメントを控えた。

アラムコは2019年に世界最大の290億ドル(現在のレートで約3兆8200億円)規模の新規株式公開(IPO)を実施し、リヤドに上場。それ以前は海外での上場も検討していた。

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原題:Hong Kong’s Lee Aims to Encourage Aramco to List in City (2)(抜粋)

--取材協力:Fahad Abuljadayel.

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