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死刑制度を維持する国は、先進国では少数派です。一方、日本の世論調査では「死刑」を支持する意見が圧倒的に多いのが現状です。同じく死刑制度を維持するアメリカとは、文化や宗教感、歴史的背景の違いもあると思いますが、国内での議論は活発です。日本との差は「情報公開」にあると思います。

死刑執行が多いテキサス州で、翌週に執行予定の死刑囚と向き合ったことがあります。氏名や罪名、執行日はHPで公開されており、面会の申込みをして本人が承諾すれば、1対1で話を聞くことができます。アメリカは州によっては死刑に消極的なところもありますが、例えばカリフォルニア州は執行されない死刑囚が増えて、拘置所の維持管理予算が年々増えているという問題も出ています。

日本では、旧民主党政権で当時の千葉法務大臣が東京拘置所の刑場を公開しました。執行にあたる刑務官の心理的な負担など、関連して考えなければならない問題もたくさんあります。死刑制度については、広く「情報」を公開した上での国民的な議論が必要だと思います。
日本も決断する時期だと思います。今のままなら、ふと気づいたら、死刑制度は日本とイランぐらいしか残っていない、なんていう状況になりかねません。ただ、この問題が難しいのは世論がそこまで求めていないことです。票にならないイシューについて政治はなかなか動きません。メディアの議題設定にも問題があると思います。卓越した情熱を傾ける人の登場が待たれます。そして、丁寧な議題設定と議論が必要です。
我が国では現場で警官が犯人を射殺することは滅多にありませんし、起きたら大騒ぎになりますが、凶悪犯がその場で裁判なぞ経ず簡単に射殺される死刑廃止の先進国も多そうですからね・・・ そっちの方は問題にしないのか。国情と文化の違いが多分に関係しそうな問題であるように思います。
文化や宗教観の違いを無視して死刑廃止を勧告するのは、いささか強引だと思います。

キリスト教では「人を裁いてはいけない」という教えがあり、人を裁くことができるのは神のみとなっています。
だから、ハムレットは父親の復讐をするかどうか悩んでいるのです。

ところが、日本では「仇討ち」の文化があり、明治初期に法律が廃止されるまで「仇討ち」は合法であり義務でもありました。

アヘン戦争でボコボコにされた中国で薬物事犯が重罪になっているように、各国の文化や歴史、宗教観によって刑罰は異なるものです。

死刑の最大のデメリットは「誤判で執行されたら取り返しがつかない」という点です。
この点は、再審請求をもっと広く認めるという運用で回避できますし、実際、否認を続けている死刑囚の執行は昨今ではなされていないと記憶しています。

日本国民の総意が「死刑廃止」に傾くまでは、存続もやむを得ないと考えます。
私は冤罪のリスクという観点から、
死刑廃止の方が望ましいと考えています。