オランダ「牛の数を減らせ」作戦は、世界の肉食を変えるか
- オランダ政府の一大決断
- 「テクノロジー頼み」への疑念
- アメリカはどう出るか
- 環境保護「規制」の限界
- 「窒素課金制度」への期待
オランダ政府の一大決断
2019年5月、オランダの国務院(最高裁に相当)は政府に対し、当時の窒素排出基準がEUの自然保護法に違反しているとし、同基準に基づいて許可されたプロジェクトの停止を求めた。
世界の石油産出量の頂点。ピークに達したあと生産量は減少の一途をたどり、需要をまかなえなくなると考えられている。
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オランダは伝統的に畜産王国で、EU市場に商品を流通させてきました。
しかし、EU拡大に伴い、オランダの畜産業の競争力は弱まり、補助金に依存する度合いが増大しています。
オランダ政府が畜産業、特に牛の減産や廃業を、補助金を付けてでも進めている理由は、メタンや窒素の排出を減らすためだけではありません。
オランダ、ポーランド及びスペインの 農業所得の構造
https://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokusei/kaigai_nogyo/k_syokuryo/attach/pdf/h27-41.pdf
「部門別に純所得に占める補助金の割合をみると,草食家畜(肉牛,羊,山羊等)が160%と最も高く,続いて酪農が57%,混合農業が38%となっている。一方で,それ以外の部門では純所得に占める補助金の割合が全部門(32%)を下回り,園芸(6% ), その他の永年作物(7%),穀食家畜(豚,鶏等)(14%)の部門で低い。」
特集前編で紹介した、今日の畜産業が抱えるさまざまな問題をまるっと解決するには「家畜の数を減らす」しかないという議論が、近年欧州を中心に高まりつつあります。その最前線に立つのがオランダ。2030年までに「家畜の数を3割減らす」ことを目指しており、世界の関心を集めています。
オランダでは「水上畜産」などの新しい取り組みも注目されます。
https://www.theguardian.com/us-news/2023/jan/19/floating-dairy-farm-rotterdam-climate-crisis
タンパク質クライシスと言われ、世界的に代替肉の可能性が探索されていますが、お米からタンパク質を摂取することが可能です。
お米2合=サケ1切れ分のタンパク質が含まれています。
コメの需要量はダダ下がり、耕作放棄地面積は拡大の一途を辿っていますが、お米を食べることによって、タンパク質クライシスは回避することが可能です。
一度、耕作放棄地になると、再度水田に戻すまでに5年かかります。
これ以上耕作放棄地を増やさないためにも、お米に対してきちんとした知識を持ち、適切に摂取していくべきです。
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