[2日 ロイター] - 2日の米株式市場でメタ・プラットフォームズが約23%急伸した。10年ぶりの大幅上昇で、時価総額は900億ドル以上増加した。前日の決算発表でコスト削減や自社株買い拡大の方針を示したことを好感した。

これを受けてアマゾン・ドット・コム、アップル、アルファベットなど他の情報技術(IT)株も上昇した。

メタによるコスト抑制の動きは、中核事業が競争激化や広告市場低迷の打撃を受ける中でもメタバース(仮想空間)事業に多額の資金を投じてきた方針の急転換となる。

少なくとも24人のアナリストがメタの決算発表を受けて目標株価を引き上げ、コスト低減と好調な売上高見通し、自社株買いが同社の1株利益を押し上げるとの声も聞かれた。

AJベルの投資ディレクター、ラス・モールド氏は、メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が23年の経営テーマは「効率」だと述べたことについて、将来性が証明されていないメタバースへの多額の支出を懸念していた投資家に好意的に受け止められたと指摘した。

主力のソーシャルメディア事業が再び軌道に乗る兆しも見られ、フェイスブックの短編動画「リール」が年内にも損益分岐点に到達する見込みとした。また、フェイスブックの1日当たりアクティブユーザー数(DAU)は昨年第4・四半期に20億人と、前期の19億8000万人から増加した。

ベアードのアナリストは「メタは魅力を取り戻しつつある」と述べた。