(ブルームバーグ): 2日の米株市場でフェイスブック親会社、メタ・プラットフォームズの株価が一時28.8%上昇し、約10年ぶりの大幅高となった。マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が示したスリム化や効率化に向けた計画が好感された。同社の株価は23.3%高の188.77ドルと、2013年7月以来の上昇率で取引を終えた。

ザッカーバーグ氏はメタバースの将来を約束することに過去1年を費やしたが、1日に開かれた投資家との電話会見では、ユーザーに最も関連性の高い動画を適切なタイミングで送るという差し迫った課題に一層焦点を当てた。対話アプリでようやくかなりの売上高を計上したことも明らかになった。同氏は2023年の経営テーマは「効率の年」だと説明した。

「決定迅速化のために組織構造フラット化と中間管理職の一部レイヤー(層)削減に加え、技術者の生産性向上に向けAI活用の取り組みを進めている。生産性やスピード、コスト構造改善のためにやれることはまだあるだろう」とザッカーバーグ氏は発言した。

昨年10-12月(第4四半期)の売上高は4%減の322億ドル(約4兆1400億円)。アナリスト予想平均は316億ドルだった。同社が示した1-3月(第1四半期)売上高見通しは260億-285億ドルと、予想平均(約273億ドル)にほぼ沿った数字となった。

バークレイズのアナリスト、ロス・サンドラー氏は「メタ株価のセンチメント(市場心理)が転換した節目として、われわれは恐らく将来的に23年を振り返ることになるだろう」とリポートで指摘し、メタの目標株価を165ドルから260ドルに引き上げた。

一方、モルガン・スタンレーのアナリスト、ブライアン・ノーワーク氏は「目覚ましい転換」があったとの見方を示し、投資が売り上げの増加を加速させる一方、「効率に重点を置くメタの企業カルチャーの変化」がコスト低減につながるとリポートで予想した。同氏もメタの目標株価を130ドルから190ドルに上方修正した。

原題:Meta Set for Biggest Gain in Almost a Decade on ‘Leaner’ Vision、Meta Soars After Sales Beat, Rosy Forecast as Facebook Grows (1)(抜粋)

--取材協力:Subrat Patnaik.

(株価終値とアナリストのコメントを追加して更新します)

More stories like this are available on bloomberg.com

©2023 Bloomberg L.P.