トルコ大統領選、5月実施へ エルドアン氏が表明
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エルドアン大統領は、2014年から大統領をしていますが、2017年に憲法改正して、大統領に権限が集中する現在の大統領制にしたのは、エルドアン大統領自身です。
首相の時からだと2003年以来、20年間政権首班ですから、十分あきられているでしょう。
先月、野党の最有力候補の1人、イマームオール・イスタンブル市長が、3年前の名誉棄損発言の容疑で、懲役刑となったので、選挙に出られなくなりました。
こうなると、最大野党、共和人民党の党首、クルチダルオール氏がエルドアン大統領の対抗馬として出るしかありません。
世論調査では接戦ですが、エルドアン大統領の公正発展党は、盛大なバラマキによるドブ板選挙に強く、フタを開けてみるまでわかりません。権力の座に20年ついているエルドアン氏にとって、今度の選挙はもっとも重要でまさに政治生命のかかる選挙です。同氏は、選挙を有利に運ぶためであれば、外交含めあらゆる手段をとってくることになるでしょう。
エルドアン氏が国内で政治的同盟を組んでいるナショナリスト系の政党は、クルド系武装勢力に対する強硬策を望んでおり、エルドアン氏は、2016年以来、シリア北部のクルド人武装勢力を軍事的に叩くことで彼らとの連合を強化してきました。
重要な選挙を前にしてエルドアン大統領がまたしてもシリア北部のクルド系武装勢力に対する地上侵攻作戦を大々的に仕掛けようとしています。
エルドアン大統領はこれから選挙までの間、自身の選挙に有利になるように外交や安全保障政策を大胆に繰り出してくるはずであり、中東情勢だけでなく、大国間の国際政治にも大きな影響を与える可能性があります。要注意です。
