ユニクロ初任給30万円が「高くない」と言える根拠
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勤続年数別賃金カーブを諸外国と比較すると、日本のカーブの右肩上がりが際立っているのは有名で、今なおその傾向は明白です。そもそも大卒初任給が横一線でほぼ揃っていること自体が世界の中で見ると変ですが、これは、真っ白な新卒を仕事を決めずに採用して企業が育てて使う年功序列賃金の影響です。
自律的にスキルを身に付けて付加価値の高い仕事に就けば最初から高い賃金が貰えるのが日本以外の普通の国ですが、そのかわり、スキルが無ければ仕事に就くことが難しい。我が国のように、真っ白な状態で入って大した仕事も出来ないのに将来を期待して貢献度より高めの給料を払って育ててくれるわけではありません。経団連が新卒一括採用ルールの廃止を決め、それを引き継いだ政府も漸く考え方を変えようとし始め、新卒と雖もスキル次第で賃金が異なる時代が近付いています。そのかわり、スキルが無ければ就職できず、仮令就職できても今より低い初任給に甘んじざるをえないこともあり得ます。
初任給だけ比べても、高いか低いかの評価は難しい。どんな仕事に就けばどれほど給料が貰えるか、そもそも高い給料が貰える仕事が自国にどれほどあるか、ということの方が大きな意味を持つように感じます。日本の本当の問題は、企業立地条件が悪化して高い付加価値を生む企業と職場が消えつつあるところにあるのです。
高い初任給が年功序列の賃金体系の廃止とセットなら、生涯賃金が高いかどうかはたぶん別問題・・・ (・・;・30万円もらえたとしても西海岸のハンバーガーショップの店員に給与では負けてしまう。(時給$25だと月給52万円になる)
もちろん日本とアメリカ西海岸では物価も賃金も違うので一概には比べられないが、日本での労働価値や若手の創出価値は本当に低いのか?と言う話。