[ニューデリー 11日 ロイター] - スズキの鈴木俊宏社長は11日、電気自動車(EV)技術を小型EVに用いるに当たって、提携関係にあるトヨタ自動車から学ぶ方針を明らかにした。自動車ショーで記者団に述べた。

スズキはトヨタからEVなどの技術を学んでおり、これを用いて自社製品により近い車を開発することを目標としていると語った。

EV技術を小型車にどう導入するかはトヨタと協力して共有する必要があると述べた。

ガソリンエンジン車の車台をベースにしたEVの投入を検討するかとの質問に対し、EV専用に設計した車両をゼロから開発する必要があるとの考えを示した。

トヨタは、テスラの躍進を受け、後発だったEV戦略の刷新を検討している。

インドのEV市場は拡大しており、トップシェアのタタ・モーターズのほか、上海汽車(SAIC)傘下のMGモーター、メルセデス・ベンツ、ステランティスなど海外メーカーも参入している。

スズキも最大13億ドルを投じてEVや電池を現地生産する計画。

傘下のマルチ・スズキ・インディアは、19年は50%を超えていたシェアを43%弱に落とした。背景には、SUVなどの大型車志向、環境対応、コスト上昇がある。

鈴木氏は「シェア50%を維持できなかった一因は、SUV投入の遅れだ」と述べ、SUV部門を強化しシェア回復を図っていると説明した。

その上で「小型車部門には長期の成長可能性があるとみている。インドでさらなる浸透を図り、小型車の販売をさらに広げる努力が必要だ」と述べた。