[東京 6日 ロイター] - 良品計画が6日発表した2022年9―11月期の連結営業利益は、前年同期比54.9%減の50億円だった。原材料の高騰、急速な円安進行に伴う仕入れ価格の上昇が利益を押し下げ、計画を下回った。

23年8月期通期の営業利益見通しは、前年比3.7%増の340億円とする従来予想を据え置いた。IBESがまとめたアナリスト13人の予測平均値337億円と同水準。売上高に当たる営業収益は、既存店売上高が低迷する中でも新規出店が寄与し、1369億円と前年同期を11.4%上回った。

堂前宣夫社長は会見で、日本の既存店売上高は前年を下回ったとはいえ計画通りで、中国はコロナ禍からの回復が期待されるため「第1・四半期のような厳しさは緩和していく」と述べた。1月からの一部商品値上げや中国での販売増により通期目標値は「まだ変えなくていい」との見解を示した。

同社は昨年末、春夏商品全体のうち2割の商品について平均25%の値上げを発表。23年1月13日より、2回に分けて改定する。

第1・四半期計画では一定程度の為替変動は織り込んでいたが、それ以上に円安が進行し、スポット調達部分が影響して、国内の粗利率が下振れた。同社は既に、これまで8割だった為替予約の比率をほぼ全額まで引き上げる方針を示しており、堂前社長は「原価に影響が出ないようなオペレーションに組み立てようとしている」と述べた。

苦戦が続く大物家具については、値上げを機に現在一部の商品に限定している月額定額サービスを、ほぼ全商品で展開することを明らかにした。将来的にはレンタルなども検討していく。  

(浦中美穂)