三井住友FG、賃上げ5%も 23年春闘、物価高に対応
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連合がベア定昇込みで要求する賃上げ率が5%程度であることもあってか「賃上げ5%」が高い率との印象を与える記事が増えていますが、政府日銀の今年の物価見通しがどうあれ、物価は足元で既に4%近く上がっています。
年功序列の賃金カーブを前提に生涯に亘って十分な賃金を期待するなら定昇率は最低限3%程度必要です。定昇率3%だと、インフレをカバーし生活を改善するベア部分は2%に過ぎません。定昇率が1.5%~2.0%程度に止まる賃金抑制下の近時の状況を踏まえても、5%の賃上げだとベア部分は3%~3.5%程度で、足元で既に上がった物価に届きません。
銀行を取り巻く昨今の厳しい環境下で5%の賃上げは英断でしょうけれど、インフレ下で実質賃金が下がり続ける我が国の現象は、当分止まりそうもないのかも。