前教皇ベネディクト16世が死去 13年に600年ぶり退位
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カトリック教会は、衰退の過程にあります。これは、18世紀のフランス革命の頃からのことで、世俗化と科学の時代に掉さして勢力を維持することには、ほとんどの宗教が失敗しています。
しいていえば、イスラームとヒンドゥーは今なお勢い盛んなように見えますが、世俗化と科学の挑戦を克服したわけではなく、土台のところからすり減っているともいえます。
ベネディクトゥス16世は、当代を代表するカトリックの神学者でした。
神学者の知性によって、世俗化と科学の挑戦、イスラームなどの他宗教、カトリック教会内部から相次ぐ「改革」の運動に思想上の戦いを挑んできました。
その戦いは決して大衆的な人気があるわけではなく、むしろ孤独な戦いでしたが、21世紀にそのような孤独な戦いを教皇在位以前から数十年に渡って続け、カトリック教会の頂点に立ったことは、余人をもっては成しがたく、相当の尊敬を受けていたからこそ選ばれたのでしょう。
現在の教皇フランシスは、アルゼンチン出身で、ドイツ出身のベネディクト16世とはかなり傾向の異なる人物です。神学を拠り所にして思想上の戦いを挑むといった人ではなく、他宗教や同性愛について、宥和的です。
それよりも、中南米にも見られる貧困や犯罪などの社会問題、カトリック教会内の児童虐待問題などに積極的に取り組む姿勢が目立ちます。
教皇フランシスも86歳ですから、今年か来年には自ら退位することになりそうです。こういう事案に関わった人なんですね。
http://www.newsdigest.de/newsde/column/dokudan/1798-752/
https://www.bbc.com/japanese/47905069
まあこれ以上死者に鞭打つのは亡くなった直後の今はよしておきますか。
ご冥福をお祈りします。