【磯田道史】2022年を「日本史」でRethinkせよ
コメント
注目のコメント
家庭、地域社会、国からの援助の3本のセーフティネットの代わりを担っていたのが企業かと。今も国は「70歳まで雇用しろ」と企業に負担を迫っている。でも、企業もそれではもたないから、何とかセーフティネットを外そうとする。一方で外されそうな50代は何とか企業にしがみつこうとする。若者は見切りをつけて抜け出そうとする。それが、今の社会の構図の様にも思います。「走り者」になってマルチステージ型の人生を楽しめるよう、企業も国も後押しすることが、これからは重要になってくるように思いました。
磯田さんが熱心に語っていた未婚男性死亡中央値(平均といってたが正しくは中央値)の話は私の分析記事を丸ごと紹介しているものです。ありがとうございます。
https://news.yahoo.co.jp/byline/arakawakazuhisa/20220908-00314067本年を締めくくる大変有意義なお話でした。
「走り者」、システムのパーツにならず、システムから逃げることが、閉塞感のある日本を変える希望になりそうです。しかし、前回のRethink Japanの千葉雅也さんとの対談で指摘されたとおり、「走り者」になるには、相当の努力をして力をつけることが必須となると思います。
私的な利益を超えて、公共の利益を求めることができるのか、というのも重要なポイントとなりそうです。日本には、「世間」のみがあって「個人」と「公(公共、パブリック)」がないという指摘を、歴史学者の阿部謹也先生はなさいました。その文脈において、日本で「公」の概念を生み出すのは難しいことなのかもしれません。家族や地域の繋がりが弱くなっているからこそ、新しい「公」の概念を生み出せる可能性はあると感じます。それは、制度やシステムで強制された強固なつながりではなく、ゆるい連帯ではないでしょうか。
ユニバーサル・ベーシック・インカムもおもしろい提案だと思います。最低限の食べることが保証されていれば、それが命綱となります。そうすれば、現状にしがみつかず、何かやってみよう、挑戦してみよう、という人は増えるのではないでしょうか。
閉塞感のある日本です。でも。まだ選択できる道は考えれば出てくると思います。希望を捨てずにいたいです。