“1ミリ判定”だけではない、W杯で「デジタル化」が急伸した根本原因
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注目のコメント
原因について、モチベーションサイドから議論がなされています。
ただ、どんなにニーズがあってもそれを支える技術がないとどうしようもないので、技術サイドから議論してみます。ただし、これが全てではないです。
・AIを中心とする各種最先端技術のコモディティ化
オープンソース、オープンデータの恩恵を受け、最先端の技術を誰もが再現することが可能となりました。昔に比べ、技術の変化の速度が早く、またビジネス化も早いのはこの影響を強く受けます。
・ネットワーク回線の高速化
数十台のカメラ映像、しかも4Kとか8Kなどの高解像、とさらっと発言してしまいますが、そのために必要なネットワーク帯域は莫大なものです。有線・無線・モバイルの帯域が超高速になってきた恩恵を受けています。よく、「インターネットや携帯の速度をこれ以上早くして意味ある?」という議論を見受けますが、こういうところで大いに力を発揮します。
・HDD→SSD、高性能GPUなど根本的な計算資源の高速化
このような判定ではニアリアルタイム性が必要となります。上記のネットワーク帯域だけでなく、計算そのものも早く行われる必要があります。このデジタル化推進の背景に明確なFIFAとしてのビジョン(欧州一極集中からの脱却やサッカーの民主化)があった点は驚きです。こうしたトップダウンの明確な方向性がデジタル化の推進に寄与したというのはスポーツ以外の一般ビジネスのDXでも学ぶべき方向性ですね。(一時的や現場の摩擦を突破する方法論として)
記事中にもありますが、今回のFootballのデジタル化の最大の功績は、公平性の担保にあるというのは納得です。
特に初心者には分かり辛いオフサイドを視覚的にクリアに判定できるようになったことは、観戦のストレスを大きく削減する効果があったように感じました。