【衝撃ルポ】中国スタートアップ「ハイテク求人」の舞台裏
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雇用は需要と供給によって成り立つ。
それは量だけでなく質、合理性だけでなく情緒性(やりがいや承認欲求充足など)、も含む。
10年前、日本の電池技術者が多数、中国や韓国の企業から声が掛かり、転職していった。
良い思いをした人、苦い思いをした人、それぞれいただろう。
この10年間の違いとしてあるのは、今の日本におけるエンジニアにとっての働く場としての魅力は、より失われている可能性がある、ということである。
最終製品産業での競争力低下が、電池や半導体などコア要素産業にも影を落としている。
最終製品産業でなぜ競争力が低下しているのか、、、そのひとつには、価値ベースの値付けやその妥当性訴求の不足があると思う。
圧倒的なスケールを活かしたコストリーダーシップでグローバルに戦える産業や企業は、もはや日本には限りがある。
いかに価値あるイノベーティブなものを、いち早く、わかりやすく投入して、大きな(でも妥当な)対価を得ることができるか、、、その目線感をサプライチェーン間で共通化することで、機能するようになる。
最終製品企業がコストベースの値付けをすれば、そのしわ寄せはコア要素企業にも及び、ひいてはそこにいるエンジニアの給与にも及ぶ。
つまり、最終製品からコア要素まで一貫して価値ベースで動けるかどうかが、エンジニアの給与、ひいてはノウハウの国外流出阻止に繋がる。
そのような(産業構造よりも根深い)産業価値観を変えない限り、厳しい状況は続くだろう。
その状況では、海外に転職する日本のエンジニアや、それを招聘する海外の企業に文句を言える立場にはない。
今の日本とは別のところに、需給が合致する点を生み出しているのだから。
この変化こそが、産業問わず多くの日本企業に共通のチャレンジだろう。皆さんが恐らく、聞いたことも見たこともないであろう中国の半導体スタートアップのルポです。
企業の背景をつぶさに追ってみると、中国が半導体について実際に何をしているのかが見えてきました。
このところ毎日のように、半導体関連のニュースが伝えられています。
国内のニュースであれ、米国の動きであれ、半導体関連のさまざまな変化の核にあるのは、中国の脅威です。
ところが、その中国が半導体について「何をやっているのか」ということは、詳細には伝えられていません。
相手の手の内を知らずに講じる戦略なんて、心もとないじゃないですか。
このルポで追いかけたスウェイシュアが、実際にDRAMの国産化を果たせるかはかなり怪しいところです。
鳴かず飛ばずで空中分解するかも知れません。
ただ「かくも異次元の企業が、なぜ誕生したのか」というメカニズムについては、知っておいてよいのでは。
もうひとつ、記事を書きながら考えたことがあります。
日本が本気で半導体を復興させたいのであれば、業界の給与水準を高くすることが不可欠ではないでしょうか。
先端半導体の国産化を目指すラピダスにはぜひ、国内外の「シリコンエリート」が目を$マークにして飛びつくレベルの高給を示してもらいたいものです。日本の半導体業界が韓国勢にあっという間にキャッチアップどころか追い抜かれてしまったのも人材の流出が大きいと言われています。「まだはもうなり」株の格言はここでも応用できそうです。