[東京 15日 ロイター] - デンソーの有馬浩二社長は15日の説明会で、「今後10年で10兆円規模の将来投資を行う」と明らかにした。従来から取り組む環境・安全技術のほか、「車から車を作るようなサーキュラーエコノミー(循環経済)に貢献する新たなエコシステム(企業同士の協業による共存)の構築」も含めて投資し、設備投資に加えソフトウエアやデータ分野の開発投資を増やしていくという。

同席した松井靖・最高財務責任者(CFO)によると、年間投資額は約1兆円となり、このうち設備投資に3000─3500億円、開発費に5000─6000億円、計9000億円程度を充てる。残りについては「スタートアップ(企業)への出資もあるだろうし、われわれの能力を超えない範囲でできるM&Aなども考えていきたい」と語った。

有馬社長は、人・物・エネルギー・資源・データという「5つの流れに着目してそれらを相互につなげ、統合的に制御することで、再生エネルギー中心の循環型社会を具現化する」と説明した。

*投資の詳細などを追加し再構成しました。