2022/12/5

【決戦考察】W杯、今夜対戦の「クロアチア」が手強い理由

NewsPicks / JobPicks 編集部
今晩、サッカー日本代表が挑戦する、ワールドカップ初の「ベスト8」進出。
その前に立ちふさがるクロアチア代表は、過去に2度も苦汁を飲まされた難敵だ。
1998年フランス大会では、初出場の日本にW杯のレベルを見せつけ(0-1で敗退)、2006年ドイツ大会では当時「黄金世代」と呼ばれたスター軍団の壁となった(0-0の引き分け)。
1998年大会で、日本を下すゴールを決め大会得点王にも輝いたシュケル(ロイター/アフロ)
しかも、前回の2018年ロシア大会では準優勝。今大会の日本代表がグループリーグで破ったドイツ、スペインよりも好成績を残している。
そんなクロアチア代表について、おそらく日本国内で最も詳しい人物である長束恭行氏(『東欧サッカークロニクル』著者)に話を聞いた。
日本と同じ1998年大会からの出場なのに、すでに準優勝が1回と3位が1回。東欧の小国はなぜW杯で好成績を残せるのか。
クロアチアの歴史にも触れながら、W杯で3度目となる日本戦の見どころを解説してもらった。
INDEX
  • 実は「日本に詳しい」理由
  • 異様に強い「団結力」の源
  • “チーム・モドリッチ”の全貌
  • 注目選手紹介「強みと穴はここ」

実は「日本に詳しい」理由

── 日本代表との対戦が決まった2日未明に、長束さんのTwitterを見に行ったら、さっそくクロアチアメディアから取材依頼が殺到しているとありました。
そうなんです。僕は2006年のドイツ大会で日本とクロアチアが対戦した時、クロアチアに住んでいまして。
当時もたくさん取材されて、その頃からつながりのある現地メディアの人たちから、どっと連絡が来ました。
2004年、当時の代表選手ニコ・クラニチャールに取材する長束氏(本人提供)
── 彼らは日本代表の何を知りたがっている?
日本人が知りたがっていることと、ほとんど一緒ですよ。
誰が警戒すべき選手なのかとか、クロアチアの選手では誰が注目されているのかとか。そういう質問が多いです。
ドイツやスペイン、イングランドのようなヨーロッパの大国に比べたら、情報が行き来していないじゃないですか、お互いに。
ただ、正確には、日本のほうがクロアチアのことを知らないと言うべきかもしれません。
── なぜですか?