【超組織論】岡田武史、森保ジャパンの「真髄」を語る
コメント
選択しているユーザー
「勝負を分けるのは、戦術やシステム論、采配と言う人もいます。それも大切ですが、本当は、そういう試合の中の小さいプレーもきっちりやりきれるかなんです。」まさにその通りですね。
私は、ビジネスの世界でもスポーツの世界でも、"アートとサイエンス"という2項で考えることが大切だと考えています。
野中郁次郎先生やエディ・ジョーンズ元監督の書籍を読むと、アートとサイエンスのバランスということが書かれていて、私自身もチームのマネージメントなどに意識します。
戦術やシステム論というサイエンスは第三者にもわかりやすく、試合後の勝敗の分析をする際も納得しやすいのですが、アートの部分はなかなか理解しづらいし、プレーヤー自身も表現しにくい(暗黙知)ところがあります。なので、ややもするとアートを忘れがちになりやすいですし、ミーティングの際もサイエンスばかりが話題になりやすいですが、是非意識したいですね。
「勝負の神様は細部に宿る」、日本人にしっくりとくる良い言葉ですね。
注目のコメント
代表監督を2度も経験された岡田さんの興味深いお話でした。
いくつかキーワードがありますが、岡田さんの一番のサッカーに対する問題意識は「主体性をどのように構築するか」という点にあるのだと思いました。
主体性という言葉は、厳密に言えば、自発性(spontaneity)の問題を述べているのだと思います。つまり、「自ら判断して動いていく」とのご発言にあるように、自分なり、自分たちなりに課題を見つけ、それを乗り越えるように考えていくということができるチームにしていくということ、そして、それは代表チームの試合に限らず、サッカーのあらゆる場面でそれを構築できるようにすること、さらには、日本の社会の問題がまさにそこにあるとお考えなのだろうと思います。だから今治でそういう取り組みをやっていらっしゃるということでしょう。
なるほど、日本の課題はそうだろうと私もその点は納得します。
一方、こうしたFC今治での取り組みのようなものは、短期的には大きな成果は出ないでしょう。そうなると、短期の成果を何に置きながら長期の変革を目指すのか、ということが問われてくると思います。そうしないと、変革が不要に小さな活動として終わってしまうリスクも有るからです。
結局、この長期と短期の間に発生するジレンマを乗り越えることが難しいことが、最後に言及のある「失われた30年」につながっていると私は理解しています。それだけに、FC今治の代表である岡田さんはその点どう考えていらっしゃるのだろうかと思うのです。この場合の短期というのは、代表の試合のような90分の話だけでなく、1年単位くらいのレベルの話です。そのあたりのことのお話も読んでみたいと思いました。とにかく、言葉に「厚み」がある。
何度も生き死にを賭けた戦いを経験した来た方の重みは、ここまで違うのかと痛感させられたインタビューでした。いくつか書きたくても書けない内容もありましたが(笑)、とにかく、語ってくださるそのディティールすべてに重みがありました。
特に、何度も大きな批判を浴びても、それを跳ね除けてきた方だけに、森保さんが受けてきた批判への回答も、端的かつ、説得力が違う…。
ただ、このインタビューが一番興味深かったのは、グループ突破の理由やベスト8に向けた展望、というサッカーのコートのなかの一回限りの対策の話にとどまらず、再現性を持って勝てるチーム、さらにもっと大きな意味で「強い組織」とは何かについて、岡田さんご自身があらゆる角度から常に考えてらっしゃることが伺えたことです。
1万字を超えるインタビューとなりますが、サッカー好きなくても、あらゆるビジネスパーソンにとって学びがある内容になっていると思いますので、ぜひ一読いただければ幸いです!過去のW杯に比べても「難易度S級」のグループリーグを突破した日本代表が、長年目標にしてきたベスト8にたどり着くには......?
この問いを聞くのに、おそらく日本中で最もふさわしい岡田武史さんに、現地カタールでのお仕事中ながら緊急取材をさせてもらいました。
W杯で2度の監督経験があり、そのうち1度はベスト16進出。そんな実績を持つ岡田さんだからこその現代表分析、納得感しかありませんでしたし、一番印象的だったのはW杯という短期決戦で「勝負を分けるポイント」についてです。
チーム戦術や監督の采配以上に大切な「主体性と一体感」を生み出すには、どんな環境づくりが必要なのか。
現場でのガチンコ勝負を知っている人でなければ語れない内容で、かつ、企業での組織づくりにも参考にできる内容でした。
4年に1度のお祭りに乗じて、日頃サッカーを見ないという人にもぜひ読んでいただけたらと思います。