【W杯】日本勝たせた進化したVAR、ボール内蔵チップで1ミリ以下まで驚異の計測 開発者証言
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ほんとうに数ミリの精度が参加国の明暗を分けましたね。こうしたモノや人の空間測位技術、近年急速にいろんな場面で使われるようになってきています。こんな形で一般の脚光を浴びるというのも、なんとも今どきです。
スポーツの場合、スタジアムやアリーナの形が十分正確に事前にわかっていますし、正確に位置や挙動を測りたいエリアや対象も明確です。エンタメビジネスとしても動く額が大きいので、こうやって比較的早期に技術が導入される良い実証領域になっています。これはコンサートなども同様です。
エッジ側(この場合はボール)にセンサーを設ける場合と環境側(この場合はスタジアム)にセンサーを設ける場合、それぞれ異なる技術と精度、得意な状況がありますが、一般に今回のようにハイブリッドにすることでお互いに補い合い(精度と安定性、マルチ対応や合成処理のスピードなど)、比較的低コストで飛躍的に機能を向上させることができます。サッカーの場合観測者は通常スタジアム側なので、スタジアムにセンサーを設けることは想像しやすいのに対し、ボールにもセンサーを組み込んだことに、意外性と驚きを感じた人も多いでしょう。
実はこの構図、自律走行やロボットの制御、ARやVRなど、スマートシティなどにもそのまま当てはまるとてもホットな領域です。スタジアムと違ってこれらの日常生活に関わる領域では、逆にエッジ側(この場合はロボットやHMDなどのデバイス側)にすべてのセンサーや計算処理を集約してしまうことが多く、現状では驚くほどに環境側にセンサーや処理能力を持たせて(明らかにその方が合理的なのに)、機能を分散させシェアすることは稀です。
今我々が取り組んでいる、ゲームエンジンを用いたコモングラウンドの概念なども、こうした動的空間記述とIoTネットワークとの融合領域の一つで、ロボットを究極にスマートにする代わりに、空間側でセンサーや処置機能をシェアしちゃおうよという発想の転換の、技術実装を進めています。こうした技術が日常に組み込まれることで、スポーツならボールだけでなく選手の動きやデータまでも、正確にかつ自由に編集可能な形でライブ配信されるようにもなりますし、それは教育や医療、エンタメなど日常のいろんな場面にも入り込んできます。意外なくらいに今回のゴールラインの数ミリは、明日の私たちの日常でもあったりします。三笘選手が本当によく上げました。やはり、最後まで諦めずにプレーを続けるのは、本当に大事ですね。
VARが導入されて、66年イングランド大会決勝の疑惑のゴールや86年メキシコ大会のマラドーナの神の手ゴールみたいなことは起こらないな、と思ってましたが、VARがあっても、こんなドラマが起こるのですね。
次も強敵ですが、諦めずに粘り強く最後まで戦って欲しいと思います。海外のメディアとか拝見してますと、誤審などと仰っていましたが、全世界の人にこの映像を見てもらうと納得すると思います。
https://twitter.com/vicar012/status/1598424180839833600?s=46&t=eynJ6dK4wOt844TP2tlKMQ
0.1ミリでもライン上にボールがあると、ピッチ内であるというルールに則ると、ゴーーーーーール、のようです。ブラボーです、SONY。