中国の江沢民元主席が死去 96歳、経済と軍事で大国化推進
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「天安門事件」の勃発をきっかけに、鄧小平氏に指名され、最高指導者に登り詰めた江沢民氏。ハーバード大学での講演、予定調和なき同大学生との質疑応答、西側記者との英語によるやり取り...
同事件によって国際的に孤立し、経済制裁にも遭った中国を立て直し、西側を含めた外国と付き合っていくための態勢と気運を構築した貢献は大きかったと思います。特に過去の5年、「江沢民の時代はよかった」と振り返る中国人は少なくありません。
11月30日16時34分(北京時間)、新華社は江沢民氏が同日12時13分に上海で亡くなったと報道。中国語で約5千字から成る「全党、全軍、各民族、全国人民に告げる書」が発表され、江沢民氏の告別式を運営する委員会のリスト(主任委員:習近平、委員:李克強、朱鎔基、王岐山、胡錦涛など)も同時に公表されました。
3時間という短い時間でこれらが準備、調整されたとは到底思えません。昨今、中国全土を覆っている抗議デモに思いを膨らませば、色々なことが想像できてしまいます。中国政治はどこまでいっても闘争なのか。一つの時代の終焉。いずれにせよ、江沢民氏は、これから中国で起こることを見届けることなく、亡くなりました。享年96歳。
ご冥福をお祈りいたします。発表のタイミングを探っているのではとも噂されてきましたが、このきなくさいタイミングでというのは驚きです。かつての天安門事件が胡耀邦の追悼をきっかけに始まったことを想起してしまうからです。あまりに条件が違うので同じ展開にならないと思いますが、抗議活動が報じられているこの時期に、という驚きはあります
このタイミングでの死去発表には意図を勘繰らざるを得ません。江沢民氏は日本人には反日のイメージが強いですが、英語を使いこなす国際派でもありました。酒席では佐渡おけさを日本語で歌うことも。今の習近平政権とは正反対と言える開放政策を進めていました。先日の胡錦濤退席事件に続き、一時代の終わりを象徴しています。