エーザイが治験中のアルツハイマー薬、「被験者の死亡リスク上昇に関与せず」
コメント
注目のコメント
厳しい見方をすれば、このコメントの付加価値は、科学的には何もないに等しいと思います。そもそも臨床試験の規模では、死亡のリスクを評価するには不十分と考えられます。
このため、エーザイが出したコメント「死亡リスク上昇に関与していないことを示している」と言うのも不適切だと考えられます。正確には、「死亡リスクは現時点では評価不能である」とする必要があると思います。どのような結果であれ、その数値の評価は偶然の可能性が高すぎるからです。
なお、臨床試験の結果の詳細は、米国時間の本日付でNEJM誌に全て公開されています。ご興味のある方はこちらをご覧ください。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2212948
なお、昨日報道の出た死亡例については、この臨床試験の追跡期間の後に生じたものですので、公開されたこちらの臨床試験の結果には含まれていません。
昨日の報道
https://newspicks.com/news/7844550/SCIENCEINSIDERは、エーザイが米医薬品バイオジェンと共同開発するレカネマブの治験で、2例目の死亡が報告されたと報じた。
エーザイはコメントで、被験者の死亡は当局に報告済みだとしたうえで、治験には外部の専門家で組織する監視委員会を設けるなど「厳格な安全性モニタリングプロセスを構築している」と説明。
11月30日開催される「アルツハイマー病臨床試験会議」で試験の詳細を公表するそうです。