福岡「暴力団本部の跡地」で牧師が挑む"街の再生"
東洋経済オンライン
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東八幡キリスト教会牧師であり、ホームレス支援活動団体「抱樸」理事長の奥田知志さんの記事です。
この記事からわかることは、よく地方創生の文脈で地域の資源を活用する、という話がありますけれど、地域の最大の資源は、その地域の問題、その地域の絶望、その地域の苦労であるということかと思います。こうしたことに取り組んできたものとして、北海道浦河町の精神障害ケアのコミュニティべてるの家の活動があります。
これら「地域の苦労」は、他の地域には持てない独自のもので、そこに一歩踏み込んでいくことによって、独自のビジネスが生まれてきます。べてるの家も、地域の問題に踏み込むことでビジネスを興し、現在まで45年に亘って活動をしています。精神障害ケアの領域ではおそらく知らない方はいないのではないでしょうか。
ビジネスというとお金儲けだけの色彩に聞こえるかもしれませんが、そういう話ではなくて、ちゃんと活動が続くようになる、ということです。必要があるからですし、おそらくそこで継続的に活動をするための仕組みが、経済も生むだろうと思います。
ビジネスをお金を生み出すことを目的にやってしまうと独自性が失われるのは言うまでもないことで、例えばインバウンド需要とかは典型でしょう。そういうのは全く独自性が出ませんよね。なぜならば解くべき問題が、その地域の独自性に立脚していないからです。
こう考えると、奥田さんはもちろん尊敬すべき方ですが、同時に、ビジネスという観点から考えても、地方創生という観点から考えても、非常に大きなヒントがあるように見えるのです。