2022/11/12

【最前線】「週休3日制」が静かに広がっている

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1週間の休みが今より1日増えたら何をしますか。
家事や雑用を片付ける? それともヨガやブランチを楽しむ?
週休3日制になったら、ずっとリフレッシュできて、仕事がもっと楽しいと思えるでしょうか。バーンアウト(燃え尽き症候群)に陥ることもなくなるでしょうか。
こうした恩恵が得られるという声が高まっています。とくにコロナ禍を経て、週休3日制の魅力に気づいた人が増えたようです。
そのアイデア自体はかなり前からありましたが、実践した人はあまりいませんでした。それが今、実験的に導入する企業や、国や自治体が増えています。
もちろん反対論もあります。
せっかく休みが増えても、家族の世話など無償労働に費やされるだけではないか。伝統的にそれを担ってきた人たちにとっては、負担が増えるのではないか。それに、勤務日が減れば、給料は下がり、仕事量は増えるのではないか──。
INDEX
  • ①2つの新しい働き方
  • ②「燃え尽き」が無くなる?
  • ③アイスランドで大成功、日本でも…
  • ④週休3日、一番の恩恵とは?
  • ⑤週4日勤務の「実践例」
  • ⑥休みを有効活用する方法
  • ⑦一番の問題点とは

①2つの新しい働き方

──Quartzのポッドキャスト「Work Reconsidered」の司会キャシー・ワーバーです。今日は、そんな週休3日制(週4日勤務)を取り上げようと、Quartz At Workのシニアレポーター、ライラ・マクラランに来てもらっています。週休3日制とは、具体的にはどういうものなのでしょう。
ライラ・マクララン 簡単に言うと、週末を1日増やし、働く日は週5日から4日に減らすということです。でも、いろいろなモデルが登場してきました。
たとえば、週4日勤務になるけれど、所定労働時間は1日10時間とする、というモデル。週5日でやっていたことを4日に圧縮するわけです。これは中小企業で実験的な導入が増えています。
(写真:jroballo/iStock)
──なるほど。
マクララン 1週間の労働時間自体を減らすモデルもあります。所定労働時間を週32〜35時間に減らすけれど、給与は100%維持する。
つまり、8時間労働が4日になるけれど、給料カットはなしということです。