(ブルームバーグ): フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズは従業員の約13%に相当する1万1000人余りを削減する。マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が明らかにした。同社にとって初めての大規模な人員削減となる。

9日の発表によれば、同社は来年1-3月(第1四半期)末まで採用凍結を継続する。

ザッカーバーグ氏は声明で「一連の決定およびここに至るまでの責任は自分にある」と述べ、「誰にとっても厳しい決定であり、特に影響を受ける従業員には申し訳ない」と続けた。メタ従業員に送られた声明は、同社ウェブサイトに掲載された。

削減は全社的に及ぶが、採用担当チームへの影響が比較的大きく、ビジネスチームには「さらに著しい」再編が施されるという。

メタの株価は年初来71%下落している。ここ数四半期の決算では利益が失望を誘い、収入も減少した。今回の大幅な削減はデジタル広告市場の急減速やリセッション(景気後退)入り寸前の経済、さらにメタバースと呼ばれる仮想現実への巨額投資などが影響した。

 

 

新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)措置が始まって以降、電子商取引やウェブ利用は急増したが、ザッカーバーグ氏はこれが恒常的な加速の一部になると見込んでいたという。しかし「マクロ経済の低迷や競争激化、広告シグナルの減少で収入は予想をはるかに下回った。自分が間違っていた」と語った。

メタ以外のテクノロジー企業もここ最近で人員削減や採用停止を明らかにしている。クラウドベースの顧客管理(CRM)ソフトウエアを手掛ける米セールスフォースは、販売チームで数百人を削減。アップルやアマゾン・ドット・コム、グーグルの親会社アルファベットも採用を減速あるいは一時停止している。

ツイッターで大規模な人員削減始まる-従業員にメールで通知

解雇されるメタの従業員は、同僚との連絡用に電子メールへのアクセスを認められるが、機密性の高い社内システムへのアクセスは遮断されるという。米国での退職手当は基本給16週分に加え、勤続1年に対して2週間分が上乗せされる。

ザッカーバーグ氏は9月下旬、環境の変化に対応するため経費削減とチーム再編の意向を従業員に通知していた。

原題:Meta to Cut Over 11,000 Jobs; Zuckerberg Says ‘I Got This Wrong’(抜粋)

(最終4段落を加えます)

©2022 Bloomberg L.P.