(ブルームバーグ): 任天堂の古川俊太郎社長は9日の経営方針説明会で、家庭用ゲーム機「スイッチ」の価格改定の可能性を聞かれ、「現時点で値上げをする予定はない」との考えを改めて示した一方で、特に日本での採算が厳しくなってきたのは事実だと述べた。 

同社は8日、今通期(2023年3月期)の営業利益予想を従来の5000億円で据え置いた半面、スイッチ本体の販売目標を2100万台から1900万台に引き下げた。

営業利益予想を据え置いたことについて、円安進行がなければ減益予想幅拡大と試算できることなどからネガティブとの見方が広がり、きょうの株式市場では一時前日比7%安の5790円と、3月30日以来の日中下落率を付けた。

古川氏のそのほかの発言は以下の通り。

  • スイッチの年間プレイユーザー、2022年9月までの直近1年で1億600万
    • 備考:年間プレイユーザーは、ニンテンドーアカウントのうち、年に一度以上スイッチのソフトを起動したユーザーのアカウント数
  • 有料サービスの会員数は9月末で3600万以上
  • モバイルゲームのダウンロード数、10月末で8億以上
  • M&Aは否定しないが組織の有機的な規模拡大を優先
  • 来期も勢い持ってスイッチ7年目に入れるのではないか

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