円安のプラス面つくる、経済対策で構造強靭化=鈴木財務相
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「現下の円安のプラス面をいかにつくるかが重要だ」ということに異論はないけれど、円安は仕方がないと諦めたようにも見えますね。通貨の強さは国の強さの反映で、通貨安を容認して国民が中長期的に豊かになることはありません。
とはいえ「インバウンド需要の回復や企業の国内投資回帰などをうながし経済構造の強靭(きょうじん)化を図る」ことは重要で、それが成功すれば、円を強くすることにも繋がります。そのこと自体は諸手を挙げて賛成です。ただねぇ・・・
1990年代半ばを境に円の実力(≒実質実効為替相場)が下がり続ける中で日本企業は海外に出て行き、今なお世界第3位の経済規模の日本にだけは、外国企業が入って生産しようとしないのです。強烈な円安で人件費が世界の中で相対的に安くなれば余った生産能力を使って日本向けのものくらいは日本で作る動きが出るとしても、劣化を続けるビジネス環境の競争力を本気で取り戻さない限り、国際競争力の低下を怖れる日本企業が日本を逃げ出し外国企業が入って来ない状況はたぶん変わりません。
「政府が先に決定した経済対策」の大部分は国民の痛みを和らげ政府・日銀への不満を抑えるためのばら撒きで、日本の成長力(≒人材、設備、技術)を本気で高める姿勢が見えないことが気掛かりです。このままだと、たとえ一時的に景気は戻っても、経済構造の強靭化を謳う鈴木大臣の言葉は掛け声倒れに終わりそう (・・;循環的なことと、構造的なことは、切り分けて考える必要があります。構造的なことは、直ぐには変わらないし、変えようがありません。変えるにせよ、活かすにせよ、腰を据えた取り組みと、あとは意志の強さが問われます。
それが問われているのは、むしろ我々、国民ひとりひとりの意識だと感じます。