iPS細胞を動物医療に応用するスタートアップの正体
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注目のコメント
確かに規制の緩い動物用医薬品で、難易度の高い細胞治療に挑むというのは、よい戦略のように思います。
ただそれと同時に医療用医薬品市場は、国内だけで約9兆円なので、動物用医薬品の約100倍で、ペット用医薬品の200倍を超えているということを知っていただきたいです。
https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=73363
また、一つの製品だけで年間数100億の売り上げをあげることも可能です。
国内の医療用医薬品のランキングをみると100億円以上の売り上げとなっているのは106品目で、
上位3位のキイトルーダやオプジーボ、タグリッソは1000億円を超えています。
https://answers.ten-navi.com/pharmanews/23443/
もう少し考えたので追記しておきます。
承認を取るという意味では良い戦略ですが事業性という意味では、注意した方が良いかもしれません。
細胞治療は生産コストがかなり高いです。ヒトに使う医療用医薬品には、GMPと呼ばれる製造基準があり規制をしているPMDAやFDAから抜き打ちで査察が入ります。これも生産コストを上げている要因の一つです。動物用の場合には、基準は緩いかもしれませんが。また、健康保険の適用ではないということに注意した方がいいです。仮に薬価100万円でも個人の請求では20万円や30万円で高額療養費の制度を使えばそれよりも安くなり、医療費も含め所得に応じて一定金額で打ち止めです。動物用の場合にはそのようなことはなく全額自費です。Vetanicは昨年1月設立ながら、今年8月に慶應大VCの慶應イノベーション・イニシアティブと福岡拠点のQBキャピタルからシリーズAで5億円を調達。INITIALの推測によると調達後評価額はすでに16.8億円とディープテック企業にしては非常に順調な滑り出しで今後の展開が楽しみです。
Vetanicサイト:https://www.vetanic.com/人間でもiPS細胞の使用できる範囲が広くなり、次は動物医療にも役立てられる希望が見えてきました。特に犬は体が小さく人間ほど医療が発達しているわけではないため、身体に負担がかかっていましたがそれが軽減できるということでiPS細胞のさらなる可能性にとてもワクワクしました。